コロナ禍で生まれた医療系メディアのまとめ

医クラ共通
スポンサーリンク

コロナ禍では医師による情報発信として、いくつかの医療系メディアが勃興しました。
いまでは殆どのメディアが発信をしていませんが、何があったのか覚えておきましょう。

スポンサーリンク

コロナ専門家有志の会

おそらく最古参で2020年4月頃に出現。1

新型コロナ対策の専門家有志 情報発信するウェブサイト開設 | NHKニュース
【NHK】新型コロナウイルス対策にあたる政府の専門家会議のメンバーなど専門家の有志が直接、情報を発信するウェブサイトを開設し、感染…

いくつかの媒体で発信をしており、noteとTwitterはYoutuber事務所のUUUMが関与していた。2

「新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会」への協力について | UUUM株式会社(ウーム株式会社)
UUUM(ウーム)株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:鎌田 和樹、以下UUUM)は、政府対策本部

尚、noteの更新は2021年12月24日のオミクロン株記事が最後。
Twitterは2022年8月3日のつぶやきを最後に更新無し。

コロナ専門家有志の会 | COVID-PAGE
政府対策本部の旧・専門家会議や厚労省クラスター対策班等の関係者で組織された専門家の有志の会です。全世代のみなさまに拡散してほしいメッセージをお知らせしています。一人でも多くの方に私たちのメッセージが伝わり「秒で理解、秒で拡散」されるよう努め...

もともと新型コロナウイルス感染症対策本部の下に設置された「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」(所謂、専門家会議 2020年7月3日に廃止され新型コロナウイルス感染症対策分科会になる)があり当時のメンバー+有志メンバーで構成されていた。
当時のクラスター対策班とも別で分かりにくいが、下記の画像のような構成であった。

各人の肩書は2020年当時のものである事に留意。

とくに有名なのは「4日は家で」のスローガン推進→からのこっそり削除。

一応、4日基準と並列で”強いだるさや息苦しさ”も相談基準として上げられていた時期もあった。

有志HP(前段のnote)からの削除も大きく報じられた。3

<新型コロナ>「4日間はうちで」削除 専門家会議の有志HP 「受診抑制招いている」批判の声:東京新聞 TOKYO Web
新型コロナウイルス感染症を巡り、政府の専門家会議の全メンバーらで作る「コロナ専門家有志の会」は、体調不良時の対応としてホームページ(H...

当時の加藤厚労相も”誤解”だとして逃亡。

この「家で4日ライン」が誤解であったかといえばそんなことはなく
医クラはばっちり”トリアージライン”として認識しており、世間的に4日間は耐えねばならないという印象を与えたことは大きい。

当時の加藤厚労相の発言に怒る救急医Takaこと木下喬弘こと切通喬弘氏。4

受診”目安”なのであって受診”基準”ではない。と加藤厚労相は言っていたのだが
実際にはこんな感じで患者の足切りに使われていた。5

こびナビ

泣く子も黙るこびナビ。
2021年2月に厚生労働省で記者会見を行い鮮烈デビューを果たす。6

設立当時代表だった吉村健佑氏。
設立時ポスター

夕方のニュースでも会見が放送され、メディア露出が多かった。

こびナビのfacebookより

そんなこびナビも、本サイトは2022年3月26日を最後に更新が見られず、事実上休止状態。

こびナビ - COV-Navi
COV-Navi

Twitterも2022年9月17日のスペースのつぶやきを最後に更新が途絶える。
Twitterはたまーに更新している模様。

更にinstagramもあるのだが、こちらも2022年10月の4回目接種のQAを最後に更新が途絶える。

ついでに動画自体は救急医TakaのTikTok投稿動画の転載。

立ち上げ時のコアメンバーは、千葉大学の吉村健佑7、谷口俊文8、岡田玲緒奈9、黑川友哉10 11 もともとFacebook上にあった公衆衛生に関するグループ上で関係があったとされる。12 

2021年12月に初代代表の吉村氏が幹事に退き、代表が岡田玲緒奈氏となる。
同じ千葉大学医学部付属病院次世代医療構想センターの部下に譲った形。

今の代表は岡田玲緒奈氏

岡田玲緒奈氏といえば、これまた ”れおにい”(@eireonaok)の名前でTwitterアカウントを持っており、ワクチンラップで界隈に名を轟かせた。ラップは下記の記事参照。

こびナビとクラファン

先行して2020年8月に誕生したHPVワクチン推進団体のみんパピのクラファン成功にあやかってか
こびナビでもクラウドファンディングでの集金が行われた。

2021年度に一撃3000万円を獲得13

収支が掲載されており、広告やガイドブック作成に割と資金を使用した模様。14

ワクチン担当大臣へレクチャー

河野太郎に2回、後任の大臣に1回レクチャーしており、これは元医系技官の吉村氏のコネであると思われる。
救急医Taka氏の書籍によれば、厚生労働省や内閣府の官僚からの、官邸広報室への情報提供の誘いが契機だったとされる。

初回は2021年6月。15

更に翌月2021年7月。16

最後に2022年3月に堀内詔子ワクチン接種推進担当大臣にレク。17
但し、この後政府の東京五輪・パラリンピック推進本部の設置期間が同月末で終了し、内閣法が定める閣僚の上限数が20人から1人減ったことに伴い退任した。
後任の松野博一官房長官へのレク発表は無い。

コロワくんサポーターズ

こびナビの亜種、と見せかけて厳密にはこちらの方が活動が早いらしい。
マウントサイナイ大学病院老年医学・緩和医療科に所属する内科医の山田 悠史を中心とするグループ。
目的はこびナビとだいたい同じ。

結成は2021年1月でこびナビより1月早い模様。

こびナビと同じくクラファンでの資金集めを行っていた。こちらは目標金額に届かず468万円にとどまる。18

Twitterアカウントは2023年1月25日まで更新しており、細々と活動は続いている模様。

特に有名そうなのが、Youtubeの「公認報告者」となったこと。19

2021年8月11日配信:Yahoo!Japan 『YouTube、新型コロナ関連の誤情報7.5万本を削除。信頼できる情報への取り組み』(Impress Watch)20

Lumedia

読みはルメディア。コロナ特化というサイトではないので簡単に触れておく。
2022年3月誕生で最後発。クラファンして資金集めも他の2サイトと同じ流れを踏襲している。

弊ブログにも取り上げているsekkaiこと山東 典晃氏も設立に関わっており、”医師が徹底的に査読して信用できる情報だけをお届けする健康情報メディア”がコンセプト。”闇堕ちしたら後ろから刺されるシステム搭載で、毎日仲良くエビデンス棒で殴り合いをしています”とのこと。21

ついでにsekkai氏については下記参照。

参加者にインフルエンサーが多いのか、クラファンでは一撃1200万円を集める。22

こびナビ、コロワくん等と比べて特徴的なのが匿名メンバーが多い事。23
Supervisorの勝俣氏(日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授)、Writerの大坂 貴史氏(京都府綾部市立病院、内分泌・糖尿病内科部長24、事実上実名のsekkaiこと山東 典晃氏くらいで、他のメンバーは本名や所属を明かしていない。

Writerは色々な科の医師が参加しているが、公開されている記事は殆どが皮膚科と眼科の記事で占められている。

脚注

  1. NHKニュース:魚拓
  2. UUUMニュースリリース:「新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会」への協力について(魚拓)
  3. 東京新聞:<新型コロナ>「4日間はうちで」削除 専門家会議の有志HP「受診抑制招いている」批判の声 2020年5月4日(魚拓)
  4. 魚拓
  5. 魚拓
  6. 魚拓
  7. 千葉大学医学部付属病院次世代医療構想センター長
  8. 千葉大学医学部付属病院感染症内科医
  9. 千葉大学医学部付属病院次世代医療構想センター 上司は吉村
  10. 千葉大学医学部附属病院 臨床試験部助教 耳鼻科医
  11. 木下 喬弘『みんなで知ろう!新型コロナワクチンとHPVワクチンの大切な話』2021,ワニブックス, P.214.
  12. 同書, P.178. (
  13. READYFOR:魚拓
  14. READYFOR:全てのご支援者さまへ(魚拓)
  15. 魚拓
  16. 魚拓
  17. 魚拓
  18. campfire魚拓
  19. 魚拓
  20. リンク切れの為全文は魚拓参照
  21. 魚拓
  22. READYFOR(魚拓)
  23. Lumedia:members8魚拓)
  24. 氏の出演するYoutubeチャンネルより所属がわかる。病院リンク。
タイトルとURLをコピーしました