2023年4月27日、JPHA(一般財団法人 日本公衆衛生協会)より「新型コロナウイルス感染症対応記録」が発表された。しかしながら、その中に「こびナビ」を始めとする医クラの活動は殆ど言及されていなかった。
悲しい。
- 令和4年度地域保健総合推進事業「新型コロナウイルス感染症対応記録」
- (2020年5月~)こびナビ前史 救急医Takaの個人活動時代
- こびナビの歩み(備忘)
- (2021年2月15日)こびナビ設立会見
- (2021年3月)クラウドファンディングの実施
- ワクチン年譜→(2021年4月12日)新型コロナウイルスワクチン一般接種を開始
- (2021年5月~)ABEMAへの出現
- (2021年6月14日)河野太郎 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー実施
- ワクチン年譜→(2021年6月21日)新型コロナウイルスワクチン職域接種を開始
- (2021年7月9日)東京都小金井市との共同会見
- (2021年7月12日)河野太郎 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー2回目
- (2021年7月31日)新型コロナウイルスワクチンに関するガイドブックの制作、配布
- (2021年8月10日)NHKフェイクバスターズ 「新型コロナワクチンと誤情報」に登場
- (2021年6月30~8月7日)こびナビ漫画大賞
- ワクチン年譜→(2021年10月4日)第一次岸田内閣成立
- (2021年10月18日~25日)GET BACK あの日を取り戻すために、今できること。
- (2021年12月31日)代表が吉村健佑氏かられおにいこと岡田玲於奈氏に交代
- (2022年1月7日)クラファンへの活動終了報告
- (2022年1月25日)キッズリーフレットの作成・配布開始
- (2022年3月1日)堀内詔子 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー実施
- (2022年3月9日)第3回『上手な医療のかかり方アワード』で厚生労働大臣賞(最優秀賞)を受賞
- 2022年5月 代表岡田氏アメリカに留学
- 2023年11月30日 プロジェクト閉鎖を発表
令和4年度地域保健総合推進事業「新型コロナウイルス感染症対応記録」
「新型コロナウイルス感染症対応記録」は一般財団法人 日本公衆衛生協会のHPリンクから読むことができる。(リンク先PDF注意)
監修に尾身 茂、脇田 隆字の両氏を擁し、執筆者90名、総ページ数500頁越えの大作である。1
「公衆衛生関係機関の対応を記録としてまとめました」とあるとおり、殆どは当時どのように対応したのか、という記録が殆どである。そんな中でも、第14章では「広報・リスクコミュニケーション」という枠があり、ほんの少しだけTwitterの話が触れられている。該当箇所は下記
第14章 広報・リスクコミュニケーション
2 新型コロナウイルス感染症下でソーシャルメディア”Twitter”の果たしている役割
(田中幹人 早稲田大学大学院政治学研究科教授)の 426-428頁 間たった2ページのみ(哀)
更にこびナビに触れている部分は短いので「~対応記録」中の記載部分を下記に引用する。
専門家による準公的・組織的な発信も活発に行われた。厚生労働省の感染症対策に関わった人々による「新型コロナクラスター対策専門家」(@ClusterJapan)や「新型コロナ専門家有志の会」(@Senmonka21)、あるいは有志専門家集団が情報発信サイトと並行して運営した「こびナビ」(@covnavi)といった具合である。さらに、個人としての医師・医学研究者による私的な情報発信も目立った。
田中幹人 「2 新型コロナウイルス感染症下でソーシャルメディア”Twitter”の果たしている役割」
「新型コロナウイルス感染症対応記録」 一般財団法人 日本公衆衛生協会
2023, p.426
「新型コロナクラスター対策専門家」(@ClusterJapan)
「新型コロナ専門家有志の会」(@Senmonka21)2
「こびナビ」(@covnavi)これらの団体については以前、「医療系メディア」として下記に軽くまとめた。
特に、現在活動休止状態ではあるものの、一時はワクチン接種推進担当大臣に直接レクを行い、政府広報動画にまでメンバーが現れ、各自治体のワクチンリンクに引用された「こびナビ」の影響力を考えると、この「対応記録」にこびナビ関係者が執筆者に参加し、2,3ページ書いてもおかしくはないはずである。
監修の尾身先生、脇田先生にとって「こびナビ」とは取るに足らない団体だったのか3、あるいは黒歴史なのかは定かではないが、このままでは余りに寂しい。また時系列で確認できる資料がない事も不本意な為、個人的な備忘も含め、Twitter上の記録から「こびナビ」の軌跡をここに残しておきたい。
(2020年5月~)こびナビ前史 救急医Takaの個人活動時代
その前に、やはり手を洗う救急医Takaこと木下喬弘氏の動きは飛ばすことはできない。
というのも、こびナビ始動以前、主に氏のYoutube等への動画メディアへの露出は後々のTV報道等への出演の基礎になっているだけでなく、その後マスメディアに出て喋る医クラの先駆け的活動とも言えるからである。
興味のない人は記事の目次から飛ばして頂きたい。
※尚、救急医Taka本人個人に関する事柄はだいたい下記記事にまとめているため、氏個人についてここで詳しくは記載しない。
(2020年5月23日)救急医TakaのYouTube 「文化人放送局」への出演
高須クリニックとの戦いからおよそ3か月後の2020年5月、救急医TakaはYouTubeの文化人放送局というチャンネルに出演した。当時、文化人放送局の関係者だった生田よしかつ(@ikutayoshikatsu)氏からの繋がりと思われる。4
※当時はハーバード公衆衛生大学院に在学中。5
※残念ながら当時のライブ映像はリンクからみることができなかった。
(2020年5月24日~) 「文化人放送局」への峰宗太郎の出演
上記出演後、さり気なく峰宗太郎(@minesoh)の事が紹介されたらしく、しかも当人もその映像を見ていた。
その後、意気投合しTaka×峰の共演体制で進んでいく。6
峰宗太郎にTwitter公認バッチが付くのはもうしばらく後の事である。
以後、頻繁に二人セットでの出演が継続していく。
(2020年12月22日)救急医Taka&峰宗太郎 YouTube 「新妻免疫塾」への出演
上記の文化人放送局と並行して、他の医クラのYouTubeチャンネルにも出演するようになる。
2020年12月27日、新妻耕太(スタンフォード大学博士研究員(免疫学))7氏の運営するYouTubeチャンネル「新妻免疫塾」に峰宗太郎と出演。
当時のURLはまだ生きているので、下記Twのリンクから気になる人は参照されたい。8
救急医Takaこと木下喬弘氏の著作である「みんなで知ろう! 新型コロナワクチンとHPVワクチンの大切な話」では
何故か既述した「文化人放送局」について言及されておらず、こちらの「新妻免疫塾」への最初に取り組んだこととされている。木下氏の書籍から以下を参照する。
(中略)私は2020年11月にファイザーのmRNAワクチンの第3相試験の結果が発表されてから、少しづつ活動を開始していました。
最初に取り組んだのが、2020年12月27日に、米国の国立研究機関で博士研究員として働く峰宗太郎先生と2人で、「新妻免疫塾」というYouTubeチャンネルへ出演することでした。
木下喬弘 「みんなで知ろう! 新型コロナワクチンとHPVワクチンの大切な話」
株式会社ワニブックス 2021, p175-176
こびナビの中核メンバーである千葉大学グループとつながったのは、こちらの新妻~への出演が契機であったので、主にこちらへの出演について記載したのかもしれない。
この新妻免疫塾を見た岡田玲緒奈氏9のコメントをきっかけに、こびナビ結成へと繋がったことがこの後の部分で綴られている。10
(2021年4月~)文化人放送局 生田よしかつ氏の離脱
2021年2月15日 こびナビ設立記者会見(後述)
2021年4月、文化人放送局内部の紛争により、生田よしかつ氏が文化人放送局を離脱。
個人チャンネルとして「魚屋のおっチャンネル」に独り立ちする。11
同番組内での後ろ盾ともいえる生田氏を失った救急医Takaこと木下喬弘氏であったが、
しばらくは同チャンネル内の医療枠の司会進行を担っていく。12
※「コロワくん」とは「コロワくんサポーターズ」の事。山田先生とは同団体を立ち上げた、
マウントサイナイ大学病院老年医学・緩和医療科に所属する内科医の山田 悠史氏である。13
※生田氏から激励を受ける救急医Taka
生田氏がなんで辞任したかなどの詳細は、本筋から逸れるのでここでは記載しない。14
(2021年7月~)文化人放送局 メディカルSPの終了
「メディカルSP」終盤の告知15
2021年7月21日前後を境に「文化人放送局」での出演は途絶えていく。 16
この時期、文化人放送局はYoutubeから1週間の配信停止措置を受けていたりした。17文化人放送局の出演はここで一旦一区切りとなったようである。
(余談)文化人放送局について
文化人放送局とはどういうチャンネルか?というのは動画一覧を確認してお察しください。18
長くなったが、以上が文化人放送局におけるおおよその出演記録となろう。
以降、こびナビの活動を時系列順にまとめていく。
こびナビの歩み(備忘)
前置きが長くなったが、以降こびナビの活動を設立から振り返っていく。
団体としての活動を記録することとし、こびナビ関係者であっても個人名義の活動は極力記載せず、(気が向いたら)列伝で個別にまとめることとする。
(2021年2月15日)こびナビ設立会見
2021年2月15日 こびナビ設立。
吉村健佑氏(当時代表)による設立告知。19
運営元の団体は「一般社団法人保健医療リテラシー推進社中」
(2021年3月)クラウドファンディングの実施
READYFORにおいて、2021年3月4日から同3月31日まで間、クラウドファンディングによる活動資金の募集を行い、3000万円を獲得20
「みんなで知ろう~」によれば、大口の寄付として下記の人物団体が挙げられている。21
・知念実希人(小説家・医師) 22
・「チームWADA」代表理事 北原大翔 23
・医療法人メディカルヒットバレー 24
こびナビの「ご支援いただいたみなさま」というページには、支援者の名前が記載されているが、何故か知念氏の名前が見当たらない。過去の魚拓では、個人の支援者としてプラチナサポーターに列している事が確認できる。
ワクチン年譜→(2021年4月12日)新型コロナウイルスワクチン一般接種を開始
「新型コロナウイルス感染症対応記録」の第16章 資料集(p507)より。
(2021年5月~)ABEMAへの出現
2021年5月ごろからインターネットTVのABEMAが放送する、報道番組のABEMA Prime(アベプラ)に出演するようになる。25
(2021年6月14日)河野太郎 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー実施
2021年6月14日 河野太郎 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣(当時、菅内閣)へのレクチャー実施。
「みんなで知ろう~」によれば、
①こびナビの活動を見ていた厚生労働省と内閣府の官僚からこびナビに官邸広報室への情報提供の誘いがあり、こびナビメンバーが官邸広報室に説明を実施。
②①好評だったため、そのまま河野大臣レクに繋がったとある。26
大臣レクを伝える救急医TakaのTw27
このレクの後、河野太郎のブログにて「ワクチンデマについて」という記事が書かれる。28
“説明した誤情報について、すべて取り上げて頂きました”29とあることから、このブログ内容から当時大臣に対して、どのようなレクが行われたのかおおよそ伺い知ることができる。
このブログ記事はニュースにもなり、監修者としての「こびナビ」の名前も報じられた。30このレク以後河野太郎氏は「ワクチンデマ」に対する発言を度々行っていくことになる3132が、発言内容が上記のレクと同じ内容であることから、おおよそここでのこびナビ大臣レクが起点となっていると思われる。
ワクチン年譜→(2021年6月21日)新型コロナウイルスワクチン職域接種を開始
「新型コロナウイルス感染症対応記録」の第16章 資料集(p510)より。
(2021年7月9日)東京都小金井市との共同会見
2021年7月9日
東京都小金井市と小金井市医師会、小金井市薬剤師会、とこびナビが、ワクチンの一般接種に向けて、啓発と情報発信で協力することを共同記者会見で発表した
詳細はBizzFeedの記事など参照。→「高齢者の75%がワクチン接種済み。でも… 自治体が抱く今後への懸念。集団免疫獲得へ、取り組みスタート」33
自治体のワクチン情報ページにこびナビリンクがある例は数多あれど、明確にこびナビと協力をする宣言をした自治体は東京都小金井市が最初で最後ではないか。
当時はまだ日本にいたこびナビ現代表のれおにいこと、岡田玲於奈氏は当日現場で会見に参加。34
小金井市在住で、「沈黙の艦隊」や「ジパング」「空母いぶき」とかで有名なかわぐちかいじが啓発ポスターを制作。「こびナビ さんへ」とサイン入り。35
西岡真一郎小金井市長(当時)36が手に持つのはこびナビ作成の新型コロナウイルスガイドブックで
「今知っておきたい新型コロナワクチン」
小金井市長(当時)とあわせて度々ガイドブックもメディアに紹介された。37
(余談)小金井医師会とこびナビについて
何故小金井市なのか?というところで、前掲の会見動画に出ている、小金井市医師会感染症対策担当理事(会見当時)の三澤多真子氏38は小金井メディカルクリニック院長である。39
おそらく小金井市Twitterアカウントの中の人も同じか三澤氏に近しい人と思われる。40
こびナビの支援者ページのダイヤモンドサポーターには、三澤氏と小金井メディカルクリニックのそれぞれで名を連ねており、元々こびナビ支援者だったことが伺える。
(余談2)小金井市医師会からのメッセージ(新型コロナワクチンについて その8 ワクチンの効果、誤情報に注意 )について
基本的には誤情報の訂正に重きを置かれたQA表が作成された。41
前掲の河野太郎ブログの内容とほぼ同じ内容をQA表に掲載している。一般社団法人 小金井市医師会の名前で掲載されており、こびナビの名前は無いものの、河野太郎のブログとテイストは似通っており、こびナビの影響は伺える。また、かなり「論破」色が濃く、
Q4:ワクチン接種したネズミが2年で死んだと聞きました →A4:ネズミの寿命は2年です。
Q17:5Gに接続される、磁気をおびる →A17:そのような事実はありません。
また、ADEについては2021年7月時点ではかなり踏み込んでおり42
Q11:抗体依存性増強現象(ADE)がおきないか?→A11:おきません。ADEが起こったという報告はありません。
と「おきません」と言い切るなど、かなり言い切り型の問答が多い。
改めて記事にするとして、ここでは軽く触れる程度で済ませるが、大方はこれを「バッサリ」「反ワクを切り刻む」など好意的な反応が多かった。
非常に少ないが、リスコミとしてあのQAの態度はどうなのか、という声も一部にはあったもののごく少数だった。
(2021年7月12日)河野太郎 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー2回目
2021年7月12日 河野太郎 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣(当時、菅内閣)への2回目のレク実施。 43
(2021年7月31日)新型コロナウイルスワクチンに関するガイドブックの制作、配布
小金井市長(当時)が持っていた、ガイドブックの配布開始。2021年10月までに全国35の自治体・医師会に対して4万5000千部が無料で配布された44とのこと。45
単価は1冊100円弱46とのこと。クラファン資金のうち¥7,844,866を支出47しており、こびナビ活動中最大の支出であった。
(2021年8月10日)NHKフェイクバスターズ 「新型コロナワクチンと誤情報」に登場
2021年8月10日 NHKのフェイクバスターズ「新型コロナワクチンと誤情報」という番組にこびナビが登場。48
全国ネットで放送され、「こびナビ」がワクチン誤情報と戦う集団という印象を決定づけた番組。
担当ディレクターは以前別のNHKの番組で「みんパピ」を担当していたディレクターとされる。49
出演者のうち、山本健人氏は外科医けいゆう(@keiyou30)の名を持つ医クラ。
ジャーナリストの肩書の古田大輔氏(@masurakusuo)はBuzzFeed Japanの創刊編集長。BuzzFeedの岩永氏を面接して雇った人。50後に日本ファクトチェックセンター(JFC)の編集長となり、こびナビと似たようなファクトチェック活動を実施していくことになる。
内容としてはおおよそ
・こびナビの紹介
・デマ事例
・誤情報拡散の分析
NHKフェイクバスターズ 番組内容:こびナビの紹介
こびナビの紹介51
NHKフェイクバスターズ 番組内容:デマ事例の紹介
・ネットのデマ情報に妻が染まってしまった家庭のエピソードが漫画形式で紹介された52
ワクチンのフェイク情報から身を守るにはとして
・不安な時は白黒はっきりした情報を信じがち
・「フィルターバブル」に要注意 見ている情報が偏ってないか点検を
・大切な人が誤情報を信じてしまったら否定せずに話を聞こう
NHKフェイクバスターズ 番組内容:誤情報拡散の分析
「コロナワクチンを打つと不妊になる」というデマ情報の拡散について分析53
不妊デマの出どころは20アカウントから広がり、また発信者は右派的なアカウントであったとの分析。
NHKフェイクバスターズ 番組内容:コロナワクチン誤情報を流している医師へ電凸
名前は不明だが誤情報を流しているという医師に電凸を慣行54
しかしながら、モザイクとツイート内容から取材を試みた相手は内海聡(@touyoui)と思われる。
NHKフェイクバスターズ 番組内容:接種後死亡報道への牽制
NHK自らの報道内容について、ミスリードになりかねないとの自己批判を実施した。55
NHKフェイクバスターズ 番組まとめ:「不安を情報で埋めない」
最後は宇野常寛のまとめで締め「不安を情報で埋めない」56
(2021年6月30~8月7日)こびナビ漫画大賞
他の活動に比べると少し影の薄いこびナビ漫画大賞 57
“新型コロナワクチンについての理解を促進するため、マンガコンテストを開催”したというもの。
受賞作などはリンク先参照。
ついでに、知念実希人氏が審査員として参加しており、医クラの肉球せんせい(@29Qsensei)の作品を選出している。肉球氏は他の医クラのアイコンなどをよく提供しており、たとえば以前の画像診断医k(@AdultSpotDiffer)こと屋代香絵ことMECのDr.松喜のアイコンなどは見たことがある人は多いのではないだろうか。
(余談)こびナビ漫画大賞審査員のコルク佐渡島庸平氏
こびナビがノウハウを使用したみんパピのクラファンにもアドバイスを与えていた58、佐渡島氏はこの漫画大賞の前後でネット炎上歴がある。
【炎上】コルクの佐渡島庸平氏、オクショウ氏のYouTube動画パクり炎上 スタッフがやったと釈明し動画削除(まとめダネ!)59
ワクチン年譜→(2021年10月4日)第一次岸田内閣成立
2021年10月4日 第一次岸田内閣成立
ワクチン接種推進担当大臣は河野太郎氏から堀内詔子氏に変更。
新型コロナ対策担当大臣(新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣)に山際大志郎氏が就任。
(2021年10月18日~25日)GET BACK あの日を取り戻すために、今できること。
2021年10月18日 ワクチン接種啓発のためのプロモーションプロジェクト「GET BACK あの日を取り戻すために、今できること。」が開始。61→こびナビリンクhttp://covnavi.jp/getback/(リンク先、SSL切れ注意)
1週間限定とのことで、私はタイミング合わず実物ポスターは見れませんでした。
掲示する駅近くで撮った写真、というコンセプト。62
“駅の利用者が、ポスターを見て 「あぁ、コロナが始まる前ってこんなことやってたな」 「元の生活に戻れるなら、自分も何か協力してみようかな」 と思えるような写真”が募集された。
2021.10.19「GET BACKプロジェクト」でアーティスト&ライヴハウスがメッセージ広告に登場(OTOTOY)63
掲示されたポスターなどはこびナビサイトか上記リンク先から確認されたい。
収支報告では交通広告費として¥2,735,920が計上されている。64
(余談)この時期の日本国内における新型コロナワクチン接種情勢について
まずこのGET BACKキャンペーン前後のワクチン接種スケジュールを振り返ると
・2021年8月23日時点ですべての国民の4割超えが2回目接種を完了65
・2021年11月19日の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針(新型コロナウイルス感染症対策本部決定)」で「ワクチン接種の促進」として「・ 2回目接種から原則8か月以上経過した追加接種対象者のうち、接種を希望するすべての者が接種を受けられるよう、体制を確保」という方針が決定(「新型コロナウイルス感染症対応記録」の第16章 資料集(p517)より)
という感じであった。
また、高齢者の接種率は高かったものの若年層の接種が伸び悩み、延々「若者の接種率向上の為にはどうしたらよいか」という報道が多かった、という背景も押さえておきたい。
2022.4.4 新規コロナ感染者10代20代で半数 専門家 “若者も3回目接種を”(NHK首都圏ナビ)66
2022.8.13ワクチン接種、ためらう若者 専門家、感染抑制へ「3回目を」(北海道新聞)67
2022.11.10 若者のワクチン接種、どうすれば進む?尾身会長が首相にアイデア披露(朝日新聞)68
2022.11.28 首相「どうすれば若い人も」 オミクロン対応ワクチン、接種広がらず(朝日新聞)69
(2021年12月31日)代表が吉村健佑氏かられおにいこと岡田玲於奈氏に交代
2021年12月31日 これまで代表を務めていた吉村健佑氏が退任し、岡田玲於奈氏に交代。70
理由には組織の新陳代謝や、小児接種への啓蒙を見据えた交代とされた。
後を託された岡田玲於奈氏はそもそも吉村氏と同じ千葉大学病院次世代医療構想センターの所属であった。
(吉村氏はセンター長、岡田氏はメンバー)71
(2022年1月7日)クラファンへの活動終了報告
2022年1月7日 クラウドファンディングを募ったREADYFOR上で、いったんの区切りとして活動報告が行われた。72
この時点でまだクラファン資金が900万円程余っていること。またREADYFOR側への手数料はGET BACKキャンペーンよりも高額で新型コロナワクチンガイドブック作成費に次ぐ出費となっており、クラウドファンディング自体の手数料の高さが目を引く。
(2022年1月25日)キッズリーフレットの作成・配布開始
2022年1月25日 5歳から11歳の新型コロナウイルスワクチン接種に関するリーフレット&シールを作成73
第4次募集まで行われ、3月26日に配布が終了している。こびナビサイト上の更新ではこれが最後の活動となっている。
救急医Takaによるリーフレットの見本紹介74
PDFデータそのものは引き続きこびナビサイト上で公開されている。
こどものワクチン接種〜いっしょに話そう!5歳から11歳のコロナワクチン〜
この5歳-11歳のワクチン接種率は全国でも大きなばらつきがあり、若者に続き高齢者ほどの接種率とはいかなかった模様。2022/08/10 5~11歳ワクチン接種率は「東高西低」…最高は秋田45%・大阪は最低7%(読売新聞)75
(2022年3月1日)堀内詔子 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー実施
2022年3月1日 堀内詔子 新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣へのレクチャー実施76
堀内氏の大臣就任後約5か月後の大臣レクであった。尚この後2022年3月31日に、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣の設置期限が切れ、閣僚の枠が1減したことに伴い堀内氏は両大臣職を退任。ワクチン担当大臣は松野博一内閣官房長官が兼任する。松野氏へのこびナビメンバーのレクチャーの様子は今のところない。
(2022年3月9日)第3回『上手な医療のかかり方アワード』で厚生労働大臣賞(最優秀賞)を受賞
2022年3月9日 こびナビが第3回『上手な医療のかかり方アワード』で厚生労働大臣賞(最優秀賞)を受賞77
こびナビの組織として露出が見られるのはここが最後となる。
(余談)『上手な医療のかかり方アワード』とは
同賞の応募要項(PDF注意)より。
保険者・医療機関・企業・各種団体・自治体等において、「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクトで掲げる5つの方策を中心に、医療のかかり方の改善に資する優れた取組の奨励・普及を図ることを目的としたものです。厚生労働省では平成30年度に「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」を開催し、
第四回 上手な医療のかかり方アワード 募集要項「上手な医療のかかり方アワードとは」 より
その懇談会では議論の取りまとめとともに「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクト宣言!が為されました。これを踏まえ、上手な医療のかかり方の啓発などの優れた取組や、医師などの医療従事者の負担軽減に向けた優れた取組、並びに若年層に対する医療受診の教育に関して優れた取組を行っている者を
厚生労働省が表彰し、その理念や取組内容などを広く発信することで、国民の医療のかかり方に関する理解を深め、取組主体の意識を高めることを目的として、有識者の参集を求め審査を行います。
余談だが第1回から審査委員にBuzzFeedの岩永氏(@nonbeepanda)が参加している。「~懇親会」時代からの古参メンバーなようである。
2022年5月 代表岡田氏アメリカに留学
2022年5月 国内は第6波が終盤になっている頃、こびナビ代表の岡田氏がアメリカへと旅立つ。78
以後、救急医Takaもこびナビチャンネルではなく、個人のYouTubeチャンネルでの活動が主となる。
この時期を前後として組織的な活動はほぼ休止状態になったようである。こびナビのまとめとしては一旦以上で終了としたい。
2023年11月30日 プロジェクト閉鎖を発表
2023年11月30日 突如プロジェクトの閉鎖がこびナビのX(旧Twitter)アカウントから発表された。
2023年11月末を持って、こびナビプロジェクトを閉鎖することといたしました。活動報告のまとめ、会計処理などは一部メンバーが継続し、2023年12月中にはクラウドファンディングの活動報告ページに掲載いたします。https://t.co/yo0i4lKMfV
— 【公式】こびナビ(CoV-Navi) (@covnavi) November 30, 2023
ここまで事実上活動休止状態であったため、本記事において新しく追加する事項はない。
別記事も立てたので下記参照。
”活動報告のまとめ、会計処理などは一部メンバーが継続し、2023年12月中にはクラウドファンディングの活動報告ページに掲載いたします。”とのことなので、2023年12月の更新で最後になるものと思われる。
脚注
- 特に第16章資料集は地味に便利。「2020年 新型コロナウイルス感染症に関連した主な出来事」という年表はこのコロナ禍を振り返る上でとても有難い。
- 余談だが、引用した上記記事の執筆者である田中氏はこの会のメンバーであった。→(note:コロナ専門家有志の会)このプロジェクトは専門家と民間有志によって運営されています。新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会メンバー(50音順)
- 例えば、忽那、西浦両氏との絡みは見られたものの、そういえばあんまり尾身会長とかとの絡みは見たとこがないかもしれない。
- 2020.5.23 救急医Takaの宣伝Tw(魚拓)(
- 2020.5.22 GINZA 7thStudioの宣伝Tw(魚拓)
- 2020.5.23 峰氏「共演狙いましょ、共演」のTw(魚拓)
- 肩書は本人のTwitterアカウントのbioの記載から
- 2022.12.22 新妻氏の宣伝Tw(魚拓)
- 千葉大。後のこびナビ二代目代表
- 木下 2021, p178-p179
- 2021.4.14 生田氏訣別のTw(魚拓)
- 文化人放送局_2021年4月24日(土)「メディカルSP」の宣伝Tw(魚拓)
- こびナビ設立の1ヵ月前に同団体を設立していた。詳細は弊ブログの記事を参照。
- 「文化人放送局 加藤の乱」とかで検索するか、この辺を参照。
- 文化人放送局_2021年7月10日(土)「メディカルSP」の宣伝Tw(魚拓)
- 2021.7.21 文化人放送局お休みを知らせるTw(魚拓)
- 文化人放送局_2021年7月18日:チャンネル配信停止処分を知らせるTw(魚拓)
- 2020.9.15 峰氏、レスバの中でポロっと述べられた文化人放送局への感想Tw(魚拓)
- 吉村氏 2021年2月15日Tw(魚拓)
- READYFOR:魚拓
- 木下 2021, p224
尚、それぞれ100万円の寄付があったとある。 - 主張や所属を含め混同されがちだが、知念氏は寄付のみで参加メンバーではない。
- 弊ブログでも記事にした、2023年3月に炎上した心臓血管外科学会のセッションを企画したチームWADA
- 新潟県長岡市の医療法人
- 2021.05.12救急医Takaの告知Tw(魚拓)
- 木下 2021, p229-230 尚、書籍では「大臣レク」だったと記載されている
- 2021.6.14救急医TakaのTw(魚拓)
- 2021.06.24 衆議院議員河野太郎公式サイト ワクチンデマについて(魚拓)
- 木下 2021, p231
- 2021.6.24「河野太郎氏、ワクチンめぐるデマ7つを完全否定! 不妊、ネズミ死…発信元は「中国やロシア」の報告書も」(スポーツ報知)(魚拓)
- 2021.6.20「ワクチン不妊は「デマ」 河野担当相」(時事通信)(魚拓)
- 2021.6.28「河野大臣“反ワクチン派のデマ”に警鐘鳴らす 若者世代へ「接種が大事と浸透させる」」(ORICON NEWS)(魚拓)
- BuzzFeedNews「高齢者の75%がワクチン接種済み。でも… 自治体が抱く今後への懸念。集団免疫獲得へ、取り組みスタート」(魚拓)
- 2021.7.9 れおにいTw(魚拓)
- 2021.7.9 【公式】こびナビのTw(魚拓)
- 余談だが、西岡氏はこの3か月後の2021年10月、市立保育園の一部の廃園を巡る条例改正の専決処分を巡って辞職している。2022.10.14「小金井市の西岡真一郎市長が辞職 異例の専決処分を残して退庁 職員に「力を合わせて頑張って」」(東京新聞)(魚拓)
- 2021.10.5 小金井市医師会Tw(魚拓)
- 前掲Youtubeの目次より。→また参考「小金井市医師会「小金井市医師会について 役員名簿」」(魚拓)
- 小金井メディカルクリニック-クリニックについて-ごあいさつ(魚拓)
- 2021.7.8 小金井市医師会Tw(魚拓)
- 2021.6.29 小金井市-新型コロナウイルスに関する情報について-小金井市医師会からのメッセージ(新型コロナワクチンについて その8 ワクチンの効果、誤情報に注意 )(魚拓)
- 河野太郎ブログでは「新型コロナワクチンに関して、ADEの可能性は考えにくいとされています。」とされており、流石に「おきません」とまでは言いきっていない。
- 2021.7.12 【公式】こびナビ(魚拓)
- 木下 2021, p225
- PDFデータ自体もこびナビサイトで公開されており無料でDL可能なため、実際はこれ以上の数が行き渡ったと思われる。
- 2021.08.10 救急医Taka (魚拓)
- 2022.01.07 全てのご支援者さまへ(一般社団法人 保健医療リテラシー推進社中)(READY FOR)(魚拓)
- NHK フェイクバスターズ該当回のHP(魚拓)
- 木下 2021, p231
- 2023.5.1 本人のTwから(魚拓)
- 2021.8.10 救急医Taka実況①(魚拓)
- 2021.8.10 救急医Taka実況②(魚拓)
- 2021.8.10 救急医Taka実況③(魚拓)
- 2021.8.10 救急医Taka実況④(魚拓)
- 2021.8.10 救急医Taka実況⑤(魚拓)
- 2021.8.10 救急医Taka実況⑥(魚拓)
- こびナビ漫画大賞(魚拓)
- 木下 2021, p189-190
- 2021.6.21 【炎上】コルクの佐渡島庸平氏、オクショウ氏のYouTube動画パクり炎上 スタッフがやったと釈明し動画削除(まとめダネ!)(魚拓)
- 2021.8.11 okushou氏のTw魚拓
- 2021.10.18 【公式】こびナビ告知Tw(魚拓)
- 2021.9.19 GET BACKキャンペーン写真提供のお願いTw(救急医Taka)(魚拓)
- 2021.10.19 OTOTOY(魚拓)
- 2022.01.07 全てのご支援者さまへ(一般社団法人 保健医療リテラシー推進社中)(READY FOR)(魚拓)
- 令和3年7月30日 新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見(首相官邸)(魚拓)
- 2022.4.4 新規コロナ感染者10代20代で半数 専門家 “若者も3回目接種を”(NHK首都圏ナビ)(魚拓)
- 2022.8.13ワクチン接種、ためらう若者 専門家、感染抑制へ「3回目を」(北海道新聞)(魚拓)
- 2022.11.10 若者のワクチン接種、どうすれば進む?尾身会長が首相にアイデア披露(朝日新聞)(魚拓)
- 2022.11.28 首相「どうすれば若い人も」 オミクロン対応ワクチン、接種広がらず(朝日新聞)(魚拓)
- 2021.12.31 吉村氏退任のTw(魚拓)
- 千葉大学病院次世代医療構想センタメンバー(魚拓)尚、最新のサイトでは岡田氏の名前は見当たらない。留学した為か。.
- 2022.01.07 全てのご支援者さまへ(一般社団法人 保健医療リテラシー推進社中)(READY FOR)(魚拓)
- 2022.1.25 【公式】こびナビTw(魚拓)
- 2022.2.17 救急医TakaTw(魚拓)
- 2022/08/10 5~11歳ワクチン接種率は「東高西低」…最高は秋田45%・大阪は最低7%(読売新聞)(魚拓)
- 2022.3.1 【公式】こびナビTw(魚拓)
- 2022.3.09 【公式】こびナビTw(魚拓)
- この前月4月には、副代表の峰宗太郎氏がTwitterの更新を休止。帰国し感染研へと移っている。